ちょっと報告が遅くなってしまいましたが、Spファイル友の会として、新刊 『超常創作同人誌 PLAN9 FROM OUTER SpFILE』をひっさげ、コミケ80に参加してきました。
熱気が渦を巻くような暑さの中、ブースにお越しいただいた皆さま、我々の同人誌を手にとっていただいた皆さま、本当に有り難うございました。
また、本日より9月29日までの期間、当ホームページから申し込める通信販売を開始いたしました。夏コミにお越しになれない方は、この機会に是非ともご利用ください。
※通信販売期間は、2011年09月29日を持って終了しました。
→ 『PLAN9 FROM OUTER SpFILE』の通販フォームへ
【はじめに】(『超常創作同人誌 PLAN9 FROM OUTER SpFILE』より)
肯定/否定とは関係なく、超常現象そのものが好き、という好事家たちが集まって「Spファイル友の会」なるものを結成してから、はや六年の歳月が流れました。その「超常なるもの」への愛をカタチにしようと発行した超常同人誌「Spファイル」も、創刊号から8号までまことに順調に発行されてきたことになります。
まあ、実は欠号があるらしいとか、忌まわしいことがあってオリジナル版が封印された号があるらしいとか、不吉な噂は絶えないものの、噂はしょせん噂。気にすることではありません。
いずれにせよ、こんないかがわしい弱小同人誌がここまで長く続いたのも、それなりに支持して下さった読者の存在あらばこそ。ここに厚く御礼申し上げます。
そして、この夏には9号が出るはずでした。そう、あのまま何事もなければ。
しかし、この世界は、想像を絶する「超常」に襲われてしまいました。
今や、テレビからも、新聞からも、雑誌からも、ネットからも、恐ろしい非日常的な光景、超常的としか云いようのない報道、そしてオカルトまがいの暗黒情報が流れ続け、それはあたかも私たちにとっての「現実」が、超常世界そのものへと変容してしまったかのようです。
このような状況下において、これまで通り何食わぬ顔で超常同人誌など出していいのだろうか、そんな問題意識を私たちは持ちました。これについてはもちろん議論百出、喧々諤々です。でも、迷ったときには試行錯誤、ということで。
調査報告や論考が中心の「Spファイル」とは別に、創作オンリーのスピンアウト同人誌を作ることにしましょう、ということになったのでした。
9号の代りに作るので、誌名は『プラン9』。また、そもそもフリンジな存在である「Spファイル友の会」の中にあって、さらにその外辺部にいる創作好きメンバーが担当することから、サブタイトルは「フロム・アウター・Spファイル」と。他意はない、はずです。
超常現象は「もしかしたら本当に起こったことかも知れない」という、いわば虚実のあわいに位置するところが魅力なのであって、100パーセント創作、はじめっから虚構ですよ、とうたった話が面白いはずがない、なめんなよ、とお考えの読者もきっといらっしゃることでしょう。
しかし、自分たちで言うのも何ですが、これがけっこう面白いものになったのですよ。肯定/否定どころか、最初から創作だと分かり切っていても、なおかつ超常現象は面白く、そして魅力的なのだ、ということを、誰にでも分かるように示せたものと自負しています。いや本当。
お疑いの方は、ぜひご自身の目でお確かめ下さい。
私たちとしては、この「現実」に、たとえそれがいかに超常的であろうと、責任を持ってコミットするための手段として、この創作誌を大切にしたいと考えています。
そして読者の皆様が、超常現象への愛にまみれた創作の数々を、その大嘘世界を、めいっぱい楽しんで頂ければ幸いです。
2011年7月 Spファイル友の会