最近はもっぱら、ビットコインだ、イーサリアムだ、ブロックチェーンだと、意識高い系のことばかりツイートしている私ですが、UFOのことを忘れたわけではありません。実際は逆にUFOの事を書かなければならない案件に苛まれ、ブルーブックだ、ロバートソン査問会だ、コンドン報告だという、超越的意識高い系ワードで頭がいっぱいです。
さて、暗号通貨ですが、これが面白い。これまで私は「お金」というものを「もっとも現実的なもの」と考えていました。「UFOとか言ってないでちゃんと現実を見ろよ」といったありがたいアドバイスにおける「現実」とは、つまるところ「生活=お金」のことだったりします。
でも最近それがそうでもないかもしれないという機運が私の中で高まりつつあります。それは先日読んだユヴァル・ノア・ハラリという歴史学者が書いた『サピエンス全史』という本に、こんなことが書いてあったからです。
「そして歴史は統一へと向かう。その原動力の一つが、究極の虚構であり、最も効率的な相互信頼の制度である貨幣だった。」
さらに彼は貨幣とは、「すべての人間が『他の誰もが貨幣に価値があると思っている』と思っている」という自己循環論法としてあると看破しています。
たぶん皆さんも、もう随分前からクレジットカードによる決済などを利用しているでしょうし、銀行に預けてあるお金はもはや数字でしかないことはご存知のはずです。お札の束を見るといまだ心が躍りますし、札束をくれるというなら喜んで貰いますが、札束じゃなくて数字でもいいです。。。。つまり、よくよく考えてみると貨幣にはまったく実体がありません。そんな実体のないものに、なぜ毎日毎日飽きもせず右往左往しているのでしょう。
暗号通貨と呼ばれているビットコインなどの新しいお金は、お金というものをもっとも抽象化したカタチであり、ハラリが言うように貨幣が所詮は虚構でしかないということを暴露する存在と言えるでしょう。ビットコインの話は長くなるのでここでやめておきますが、確固たる「現実」だと信じて疑わなかった(今でも疑っていませんが)お金が実は虚構であるなんて、なんだかオカルト臭くありませんか?
さてさてUFOです。最近は冒頭で話したように、UFOというものが一番盛り上がっていた50年代~70年代頃のことが書かれた文献を多く読んでいます。それを読むとUFOに対する世間の熱量がすごいんですよね。今では考えられないほどの関心の高さで、世間はもとより国家までバタバタしちゃって、もうあと一歩でUFOが実在するってことになりそうな勢いで上り詰めている時期もあったことを実感します。
それに対して現在は、その頃盛り上がっていたUFO事件の大半が既存の知識で説明がつくものであることがわかり、そもそもUFOは虚構だったんじゃないか?と考える人も多くなってきました。
UFOが虚構だったなんてつまらない、と思う方も多くいらっしゃると思いますが、ちょっとお金のことを思い出してください。お金だって虚構です。ハラリがそう言ってます。ちょっと乱暴ですが同じ虚構じゃないですか。お金は大事だけどUFOは大事じゃないとか、そんなダブルスタンダードは聞きたくありません。
先程お金は自己循環論法だというハラリの言葉を引用しました。そこで私はこう思うのです。UFOは「すべての人間が『他の誰もがUFOが存在すると思っている』と思っている」存在になりたかったんじゃないか。
ハラリの『サピエンス全史』ではお金だけに限らず、我々サピエンスを現在の文化レベルと繁栄へと導いたのは「虚構」だと語っています。「虚構」こそが大事(おおごと)なのだと。この論旨から大方予想されていると思いますが、私はこう言いたいのです。
UFOも大事だと。
というわけで、Spファイル友の会は、そのUFOの大事をマイニングするエッセイが詰め込まれた同人誌『UFO手帖 創刊号』をゴールデンウィーク真っ只中の5月4日(木・祝)に開催される資料性博覧会10で頒布します。ブースの番号は「68」。資料性博覧会にお越しになられる方は是非本を手にとってご一読ください。
■資料性博覧会10
日程:2017年5月4日(木・祝)11:00~16:00
場所:中野サンプラザ13Fコスモルーム
Spファイル友の会:68引続き通信販売もおこなっています
Base:『UFO手帖』通販ページ